○今治市火災調査規程

平成17年1月16日

消防本部規程第11号

(趣旨)

第1条 この規程は、消防法(昭和23年法律第186号)第7章の規定に基づく火災の調査(以下「調査」という。)に関し必要な事項を定めるものとする。

(調査の目的)

第2条 本調査は、火災の原因及び火災により受けた損害を明らかにして火災予防対策及び警防対策に必要な基礎資料を得ることを目的とする。

(定義)

第3条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 「火災」とは、人の意図に反して発生し、若しくは拡大し、又は放火により発生して消火の必要がある燃焼現象であって、これを消火するために消火施設又はこれと同程度の効果のあるものの利用を必要とするもの又は人の意図に反して発生し、若しくは拡大した爆発現象をいう。

(2) 「建物」とは、土地に定着する工作物のうち屋根及び柱若しくは壁を有するもの、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物に設けた事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設をいい、貯蔵槽その他これに類する施設を除く。

(3) 「林野」とは、森林、原野又は牧野をいう。

(4) 「車両」とは、自動車車両、鉄道車両及び被けん引車をいう。

(5) 「船舶」とは、独行機能を有する帆船、汽船及び端舟並びに独行機能を有しない住居船、倉庫船、はしけ等をいう。

(6) 「航空機」とは、人が乗って航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船等の機器をいう。

(7) 「爆発」とは、人の意図に反して発生し、又は拡大した爆発現象をいう。

(8) 「発火源」とは、出火に直接関係し、又はそれ自体から出火したものをいう。

(9) 「経過」とは、出火に関係した現象、状態又は行為をいう。

(10) 「着火物」とは、発火源により最初に着火したものをいう。

(11) 「出火箇所」とは、火災の発生した箇所をいう。

(調査の区分)

第4条 調査は、原因調査及び損害調査に区分する。

2 原因調査は、次に掲げる事項について究明するために行うものとする。

(1) 出火原因 出火箇所、発火源、経過及び着火物

(2) 火災の性状 煙の流動状況、延焼経路及び延焼拡大の要因

(3) 火災初期の対応 発見状況、通報状況及び消火状況

(4) 避難状況 火災現場における避難者、要救助者の行動及び救出救助状況等

(5) 消防用設備等の使用状況

(6) 前各号に掲げるもののほか、消防行政上必要な事項

3 損害調査は、次に掲げる事項を明らかにするために行うものとする。

(1) 焼き損害 火災によって焼けた物及び熱によって破損した物等の損害

(2) 消火損害 消火活動によって受けた水損、破損、汚損等の損害

(3) 爆発損害 爆発現象の破壊作用により受けた焼き損害及び消火損害以外の損害

(4) その他損害 煙害等による損害

(5) 死傷者 火災に起因して生じた死者及び負傷者

(調査責任)

第5条 消防署長は、管轄区域内の火災調査の責任を有する。

2 消防長は、消防署長に対し調査遂行上必要な指示を与えるものとする。

(体制の確立)

第6条 消防長及び消防署長は、調査に必要な人員及び調査用器材を整備し、調査体制を確立しておかなければならない。

2 消防長は、消防本部及び各消防署の職員のうちから、火災調査員(以下「調査員」という。)を指定し配置しておくものとする。

3 消防長及び消防署長は、火災の形態により調査を機動的かつ効果的に実施するため、特に必要があると認められるときは、調査本部を設置することができる。

(調査の実施)

第7条 消防署長は、管轄区域内に火災を覚知したときは、直ちに調査に着手しなければならない。

2 消防署長は、管轄消防署の区域の火災調査を当該消防署の調査員に行わせるものとする。

3 消防署長は、所属の調査員のみによる調査が困難であると認めた場合は、消防長又は他の消防署長に調査員の派遣を要請することができる。

4 消防長は、特殊異例の火災で特に必要があると認めるときは、前項に規定する要請がない場合であっても、本部調査員(消防本部の火災調査員をいう。)を派遣することができる。

(調査員の心得)

第8条 調査員は、火災現象、関係法令等調査に必要な知識の習得及び調査技術の向上に努めるとともに、次の事項を遵守しなければならない。

(1) 調査員は、調査員相互の連絡を図り、調査業務の進行が円滑になるように努めなければならない。

(2) 調査員は、調査に際し関係者の民事的紛争に関与しないように努めるとともに、個人の自由又は権利を不当に侵害したり、調査上知り得た秘密をみだりに他に漏らしてはならない。

(3) 調査員は、関係のある場所へ立ち入るときは、原則として関係者の立会いを得なければならない。

(4) 警察機関その他の関係機関とは密接な連絡を取り、相互に協力して調査を進めなければならない。

(5) り災者に対しては、親切な対応を旨とし、関係ある者に対する質問は、時機を失することなく真実を聴取するよう努めなければならない。

(6) 調査の経過その他参考となるべき事項は、記録保存しておかなければならない。

(調査の原則)

第9条 調査は、事実の確認を主眼とし、先入観念にとらわれることなく科学的な方法による確認と合理的な判断の上に立ち事実の立証に努めなければならない。

(火災現場の見分)

第10条 消防隊員及び調査員は、火災現場に出向いた場合において、消火活動中における火煙の色、臭い、燃焼音、延焼経路、施錠状況その他関係者の言動等の情報収集に努め、調査上必要な事項を、現場調査責任者に報告しなければならない。

2 調査員は、火災現場を見分し、火災原因の判定に必要な資料の収集に努めなければならない。

3 調査員は、鎮火後の現場においては、次に掲げる事項について詳細に観察しなければならない。

(1) 被災物の被災の程度及び範囲

(2) 被災物の形状

(3) 焼損物の焼損の差異又は濃淡の状況

(4) 焼損物の倒壊、たい積等の状況

(5) 焼損物の変質、変化の状況

(6) 前各号に掲げるもののほか、必要な事項

4 火災状況の見分は、その内容を明確にするため、写真により記録するよう努めなければならない。

5 調査員は、実況見分、関係者に対する質問等による事実等に基づき現場の復元を行うよう努めなければならない。

(現場の保存)

第11条 消防長及び消防署長は、消火活動が終了したときは、所要の措置を講じた上で現場を保存しなければならない。ただし、調査上その必要がないと認めたときは、この限りでない。

2 消防隊は、消火活動にあたっては、被災前の状態を推知し得るよう細心の注意を払い、特に残火鎮滅に際して火元と認められる付近の物件を移動し、又は破壊するときは、移動又は破壊前の状態が分かるように処置しなければならない。

(死者が生じている場合の扱い)

第12条 消防長及び消防署長は、火災現場において死者を発見した場合は、所轄警察署長に通報するとともに、必要な措置を講じなければならない。

(質問)

第13条 調査員は、関係者に質問し、原因の判定の資料となる事実の把握に努めなければならない。

2 前項の規定により知り得た事実のうち、原因の判定に必要と認められる内容については、質問調書にその内容を記録しなければならない。

3 調査員は、前項の供述を受けるにあたっては、時期を失しないよう現場その他適当な場所において直接経験した事項を聴取することができるよう心がけるとともに、被災者に対しては努めて迷惑をかけないようにしなければならない。

(照会)

第14条 消防長及び消防署長は、必要があると認めるときは、関係機関に対し、必要な事項の通報を求め、又は照会することができる。

(資料の収集及び保管)

第15条 消防長及び消防署長は、調査のために必要があると認めるときは、関係のある者に対し、資料の任意提出を求めることができる。

2 特に必要がある場合は、り災物件の関係者に対し、資料の提出を命じることができる。この場合において、提出を依頼した資料のうち提出者が所有権を放棄しないものについては、鑑識、鑑定(立証のための調査)承諾書により提出者の承諾を得ておかなければならない。

3 消防長及び消防署長は、前項の規定により資料の提出があった場合においては、提出者に対し、資料保管書(別記様式第9号)を交付しなければならない。この場合においては、保管票を付し、資料保管台帳(別記様式第10号)に記録し、調査が完了するまで保管しなければならない。

4 資料提出者が、資料の返還を求めるときは、資料保管書と引換えに返還しなければならない。

(試験及び実験)

第16条 調査員は、提出された資料について試験及び実験を行ったときは、その結果を記載して保管しなければならない。

(鑑定)

第17条 原因調査に必要があるときは、鑑定依頼書(別記様式第11号)により公的機関に鑑定を依頼することができる。

(火災調査報告書)

第18条 調査員は、現場調査を完了後及び火災調査報告書を作成したときは、消防長に報告しなければならない。この場合においては、次の書類を添付するものとする。

(1) 火災調査書(別記様式第1号(その1)、(その2)、(その3))

(2) 火災出動時における見分調書(別記様式第2号)

(3) 実況見分調書(別記様式第3号)

(4) 質問調書

(5) 火災原因判定書(別記様式第5号)

(6) 損害査定書(別記様式第6号(その1)、(その2)、(その3)、(その4)、(その5)、(その6))

(7) 火災現場写真及び復元図

(8) 火災調査事項照会書(別記様式第7号)

(9) 資料提出命令書(別記様式第8号)

(10) 鑑定結果書(別記様式第12号)

(11) 前各号に掲げるもののほか、火災原因の判定、損害額の認定の根拠となった資料等

(原因の判定)

第19条 火災原因の判定は、火災の実況見分、質問その他の関係資料等を総合的に検討し、判定するものとし、物的調査、人的調査による資料により裏付けるものとする。

(火災損害調査)

第20条 火災損害調査は、り災物件を詳細に調査し、損害の把握に努めなければならない。

2 損害額の算定基準は、火災報告取扱要領(昭和43年消防総第393号)に基づき算出しなければならない。

(り災証明)

第21条 り災に関係のある者又は代理者からり災証明願(別記様式第13号(その1))の交付申請があった場合は、当該火災の焼損状況等の事実に基づき、り災証明書(別記様式第13号(その2))を交付し、り災の証明処理簿(別記様式第14号)により処理しなければならない。

(書類の保存)

第22条 調査書は、別に定める文書分類表に基づき保存しなければならない。

(調査結果の活用)

第23条 調査員は、調査を終了したときは、その都度調査の方法、過程等に反省検討を加えるとともに調査によって得た各種の事項を整理して、業務に活用するようにしなければならない。

(火災調査に関する情報公開等)

第24条 火災調査書の開示は、今治市情報公開条例及び今治市個人情報保護条例に基づいて行わなければならない。

(火災に関する情報の提供)

第25条 火災に関する情報を報道機関等に提供する際は、警察及び海上保安部等の関係機関とその内容を十分調整協議したのち、個人情報、被災者の心情に十分配慮する等して、現場最高指揮者又は広報担当者が行わなければならない。

(研修)

第26条 消防長は、調査員の調査知識及び調査技術能力等の向上を図るため、研修を行うものとする。

(委任)

第27条 この規程の運用に必要な事項は、別に定める。

附 則

(施行期日)

1 この規程は、平成17年1月16日から施行する。

(経過措置)

2 この規程の施行の日の前日までに、解散前の今治地区事務組合火災調査規程(平成12年今治地区事務組合消防本部規程第6号)又は越智郡島部消防事務組合火災調査規程(昭和55年越智郡島部消防事務組合訓令第1号)の規定によりなされた手続その他の行為は、それぞれこの規程の相当規定によりなされたものとみなす。

附 則(平成17年3月31日消本規程第18号)

この規程は、平成17年4月1日から施行する。

附 則(平成20年2月14日消防本部規程第1号)

この規程は、平成20年4月1日から施行する。

附 則(平成28年2月3日消防本部規程第1号)

この規程は、平成28年4月1日から施行する。

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今治市火災調査規程

平成17年1月16日 消防本部規程第11号

(平成28年4月1日施行)

体系情報
第15編 防災・消防/第3章 予防・警防・救急業務等
沿革情報
平成17年1月16日 消防本部規程第11号
平成17年3月31日 消防本部規程第18号
平成20年2月14日 消防本部規程第1号
平成28年2月3日 消防本部規程第1号