○今治市男女共同参画推進条例

平成18年6月30日

条例第46号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第9条)

第2章 男女共同参画の推進に関する基本的施策(第10条―第17条)

第3章 推進体制(第18条―第19条)

第4章 男女共同参画審議会(第20条)

第5章 雑則(第21条)

附則

全国でもまれな大規模合併を完成させ、新しく発足した今治市は、新市の将来像を「私たちの手で創る 個性きらめき 感動あふれる瀬戸のまほろば」とし、市民それぞれ個性豊かに、みんなで協力してまちづくりに取り組む姿勢を明確にした。

当市は、風光明媚で気候温暖な瀬戸内海に位置し、交通の要衝として、また、商工業都市として発展してきた。この発展を支えたのは、すべての今治市民であり、なかでもタオル産業や造船業に男女がともに従事してきた。また、市民活動においても、男女が互いに協力して、自らのまちを個性的で魅力あるものにするための様々な活動を行ってきた。

しかしながら、依然として、性別による固定的な役割分担意識やこれに基づく社会慣行等があり、これらにとらわれない柔軟な考え方を取り入れ、男女が、互いに人権を尊重しあい、認め合って男女共同参画を実践していく必要がある。

こうした状況を踏まえ、私たちは、日本国憲法で定められた個人の尊重と法の下の平等及び男女共同参画社会基本法の趣旨に基づき、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し、実現することを決意し、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、市、市民等の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し、実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として自らの意思によって、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため、必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、その機会を積極的に提供することをいう。

(3) セクシュアル・ハラスメント 性的な言動に対する相手方の対応によって不利益を与え、又は性的な言動により相手方の生活環境を害することをいう。

(4) ドメスティック・バイオレンス 配偶者、恋人等の親密な関係にある者からの身体的又は精神的に受ける暴力をいう。

(5) 市民 市内に在住し、又は市内で活動するすべての者をいう。

(6) 事業者 市内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他の団体をいう。

(7) 教育関係者 学校教育、社会教育その他の教育に携わる者をいう。

(8) 市民等 市民、事業者及び教育関係者をいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画は、次に掲げる事項を基本理念として推進されなければならない。

(1) 男女が、互いの性を理解し、性別による差別的取扱いを受けることなく、個人として等しく尊重されるようにすること。

(2) 性別による固定的な役割分担等を反映した制度又は慣行が、男女の社会における活動の選択に影響を及ぼさないように配慮すること。

(3) 男女が、性別を理由とする就業上の不利益を受けることなく、安心して職業生活を継続することができるようにすること。

(4) 男女が、子育て、家族の介護その他の家庭生活における活動について、家族の一員として相互に協力し、家庭生活以外の活動との両立を図ることができるようにすること。

(5) 男女が、個人として能力を発揮する機会が確保されるとともに、市又は事業者における政策又は方針の立案から決定までの過程に共同して参画することができるようにすること。

(6) 学校教育及び社会教育の分野において、自立の精神と男女平等の意識が育まれること。

(7) 男女共同参画の推進に関する国際社会の取組と協調すること。

(市の責務)

第4条 市は、基本理念にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策を総合的にかつ計画的に策定し、及び実施するものとする。

2 市は、前項の施策を策定し、及び実施するに当たっては、市民等との緊密な協力を図るとともに、特に広域的な取組を必要とする場合にあっては、国及び他の地方公共団体と連携を深くして、取り組むものとする。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念にのっとり、性別による固定的な役割分担等を反映した慣行にとらわれることにより、他人の自由な意思決定を阻害することのないよう努めるものとする。

2 市民は、基本理念にのっとり、家庭、地域、職場、学校その他の社会のあらゆる分野において、男女共同参画の推進及び実現に寄与するよう努めるものとする。

3 市民は、市が実施する男女共同参画の推進及び実現に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その雇用における男女の平等な機会及び待遇の確保を図るとともに、男女が職業生活における活動と家庭生活等における活動とを両立して行うことができる職場環境を整備するよう努めるものとする。

2 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、男女共同参画の推進及び実現に寄与するよう努めるものとする。

3 事業者は、市が実施する男女共同参画の推進及び実現に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(教育関係者の責務)

第7条 教育関係者は、男女共同参画の推進及び実現に果たす教育の重要性を認識し、教育本来の目的を実現する過程において、基本理念にのっとった教育を行うよう努めるものとする。

2 教育関係者は、市が実施する男女共同参画の推進及び実現に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(性別による人権侵害の禁止)

第8条 何人も、いかなる場合においても、性別による差別的取扱い、セクシュアル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンスその他の性別の違いを背景とした人権侵害(以下「性別による人権侵害」という。)を行ってはならない。

(情報の表示に関する配慮)

第9条 何人も、情報を公衆に表示するときは、その情報が市民及び男女共同参画の推進に与える影響を考慮し、性別による固定的な役割分担意識等を助長することのないよう、表示内容の配慮に努めるものとする。

第2章 男女共同参画の推進に関する基本的施策

(男女共同参画計画)

第10条 市長は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するため、男女共同参画の推進に関する計画(以下「男女共同参画計画」という。)を定めるものとする。

2 市長は、男女共同参画計画を策定又は変更するに当たっては、市民等の意見を聴くとともに、第20条に規定する今治市男女共同参画審議会に諮問するものとする。

3 市長は、男女共同参画計画を策定又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

(施策の策定等に当たっての配慮)

第11条 市は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、及び実施するに当たっては、基本理念に配慮するものとする。

(性別による人権侵害の防止等)

第12条 市は、性別による人権侵害の防止及び性別による人権侵害により被害を受けた者に対する支援に努めるものとする。

(政策等の立案から決定までの過程における男女共同参画)

第13条 市は、政策の立案から決定までの過程における男女共同参画を推進するため、審議会その他の附属機関等における男女の委員の数の均衡の確保その他の必要な措置を講じるよう努めるものとする。

2 市は、事業者の方針の立案から決定までの過程における男女共同参画を促進するため、事業者に対し、積極的改善措置に関する情報の提供、助言その他の必要な措置を講じるよう努めるものとする。

(市民等の活動に対する支援)

第14条 市は、市民等が行う男女共同参画の推進に関する活動を支援するため、施設利用の便宜その他の必要な措置を講じるよう努めるものとする。

(調査研究)

第15条 市は、男女共同参画の推進に関する施策を策定し、及び実施するために必要な調査研究を行うものとする。

(広報啓発等)

第16条 市は、男女共同参画の推進について、市民等の理解を促進するために必要な広報活動を行うものとする。

(年次報告)

第17条 市長は、毎年、本市が講じた男女共同参画の推進に関する施策の状況等を明らかにした報告書を作成し、これを公表するものとする。

第3章 推進体制

(施策の実施体制の整備等)

第18条 市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な体制を整備するよう努めるものとする。

2 市は、男女共同参画の推進に関する施策を実施するために必要な財政上の措置を講じるよう努めるものとする。

(苦情等の申出に対する措置)

第19条 市長は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策に関し、苦情又は相談の申出があったときは、関係機関と連携し、適切な措置を講ずるものとする。

2 市長は、前項の申出があった場合において必要と認められるときは、次条に規定する今治市男女共同参画審議会の意見を聴くことができるものとする。

第4章 男女共同参画審議会

(男女共同参画審議会)

第20条 男女共同参画に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、今治市男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、男女共同参画に関する重要事項を調査審議する。

3 審議会は、前項の規定による調査審議を行うほか、男女共同参画の推進に関する事項について市長に意見を述べることができる。

4 審議会は、市長が委嘱する委員15人以内をもって組織し、男女のいずれか一方の委員の数は、委員の総数の10分の4未満にならないものとする。

5 委員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

6 前各項に定めるもののほか、審議会の組織運営に関し必要な事項は、市長が別に定める。

第5章 雑則

(委任)

第21条 この条例に定めるもののほか、男女共同参画の推進に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

今治市男女共同参画推進条例

平成18年6月30日 条例第46号

(平成18年6月30日施行)